ニコチンが無くなると眠気が復活する

ニコチンは煙草に含まれる成分の中でも特に有名な物の一つであり、人体に対してさまざまな影響を与えるということで知られています。
その影響として最も有名なものはやはり依存性ですが、それと同時に影響としてあるのが禁断症状です。
これは特に禁煙を始めてある程度した人が、離脱症状として感じることが多いものです。
さて、そうした離脱症状の一つとして時折見受けられるのが「眠気」ですが、ニコチンが体から抜けていくことで耐え難いほどの眠気が復活したというような人が少なくありません。
ではニコチンが無くなると眠気が復活するということはあるのかというと、これは十分にあり得る話です。
どうして復活するのかについては脳内物質であるアセチルコリンという物質が関係しています。
アセチルコリンは通常の脳であれば必要量が分泌されて脳の覚醒を促しているのですが、実はこのアセチルコリンと結合するアセチルコリン受容体は、ニコチンにも結合してしまいます。
ニコチンがアセチルコリン受容体と結合すると、本来アセチルコリンが受容体と結合することで発生していた覚醒作用と同じ作用が発生します。
このニコチンによるアセチルコリンの代替が続くということになると、脳は「アセチルコリンを分泌する必要は無い」というように日常的に判断するわけですから、アセチルコリンを分泌する機能が衰えていってしまうのです。
禁煙直後の人は必要なだけのアセチルコリンを分泌する力が無いために脳の覚醒が上手くいかず、慢性的な強い眠気に襲われるというようになっていきます。
これがニコチンが無くなることで強い眠気が復活するという仕組みです。
分泌が正常化するまでには3週間から1カ月ほどの時間がかかるとされていますから、少なくともその期間は眠気が継続することになります。
そのため眠気が落ち着くまでは車の運転などはなるべく控え、必要なだけの睡眠をとるように心がけましょう。